消えるメリークリスマスの謎:国際陰謀編
August 8, 2006
毎年のことだけど、連日の猛暑でアタマがクラクラ。
「メリー・クリスマス!」って叫ばずにはいられない。
というのも……
今後10年のあいだに、どうも、「クリスマス」ってのは無くなってしまう傾向にある……らしいですね。
米国大統領は、数年前から年末の挨拶で「ハッピー・ホリデーズ!」って言葉を使っています。
「クリスマス」ってのは特定宗教(キリスト教)の行事であって、信仰の自由を認めている国家の代表が偏向した挨拶をしちゃいかんだろうって。政治的配慮なんでしょうか、公式(オフィシャル)な席では、「クリスマス」って言葉を、極力使わないようにしているんですね。
これを、
政治的公正(Political Correctness:PC)と呼ぶそうです。
特定の宗教(イスラム教)を相手に戦争やってるんじゃないよってことを、アピールしてるんだと思うんですけどね。
イスラム教国を爆撃して、「メリー・クリスマス!」なんていってたら、異教徒を殺戮して喜んでるように取られちゃいますから。
まぁ、本音はどうであれ、表面的にはそんなのは隠しておくべきこと。
大統領だけでなく、公(パブリック)な場所・出版物からも、「クリスマス」は消えつつあります。
当然、民間も右にならいで、去年辺りから大企業の広告やホームページなどは、「メリー・クリスマス」ではなく、「ハッピー・ホリデー」を使っているところが多くみられるようになりました。
テレビで往年の名作映画を放送する際、吹き替えとか字幕も「ハッピー・ホリデー」に代えられるんでしょうね。
『素晴らしき哉、人生』で、ジミー・スチュアートが、「ハッピー・ホリデー」って叫びながら街を走っている。『グレムリン』をテレビで観ていると、やけに音声がカットされていて、フィビー・ケイツが喋る場面は口がパクパク、まるで鯉みたい。『ホワイト・クリスマス』はタイトルが変えられ、肝心の歌の場面はカットして放映……なんてことになっちゃうかも。
過去の映画の改ざんはともかく、これから製作される映画やテレビは、確実に「クリスマス」を避けるでしょうね。
で、10年後……(キリスト教徒を除いて)「クリスマス」は消滅。
いくら暑さでアタマが跳んじゃったからといって、迂闊(うかつ)に「メリー・クリスマス」って叫んじゃったら、「こやつキリスト教信者に相違ない、我らイスラムの天敵でござる、いざ成敗してくれようぞ」と、テロの標的にもなりかねません。
おー、くわばらくわばら。
完全なる余談:
ジョン・ランディスの『ケンタッキー・フライド・ムービー』に、NYCのハーレム(黒人街)で「ニガー!」って叫ぶ、勇敢な男のエピソードがあったのを思い出しました。
叫んだ男は怒った黒人たちに囲まれ、ボコボコにされてましたけど。
我が日本は、もともと「クリスマス」に宗教的な意味を持っていなかったし、いずれ追従するでしょう。
そういうどうでもいいことは、すぐに真似するのが、日本の流儀です。
それはそれとして……もうすぐ8月15日ですね。